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知って得する業界コラム

CAだって普通の女性、結婚もすれば出産、子育てもします

今も昔もCAは多くの人(特に女性)が憧れる職業であり、それゆえに就職試験も狭き門です。特にJALやANAといったフルサービスキャリアでCAになれるのは一握りの人たちなので、どこか特別な人たちだと思ってしまいがちです。
しかし、そんなことはありません。CAだって人間ですし、一般的な女性が経験するライフイベントである結婚や出産、そして子育てをするといったことも当然あります。
どうやって両立しているの?プライベートがネックになってしまうことはないの?と色々な疑問が出てくると思いますので、ここではそんなCAの結婚、出産、子育てといったプライベート事情に迫ってみたいと思います。

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実はCAは一生続けられる仕事

CAというと若い女性というイメージを持っている人が多いと思いますが、それは昔の話です。結婚イコール寿退社という図式が当たり前だった時代は、ある程度の年齢になって結婚をすると退職、そしてまた若い人が入社してくるといったことを繰り返していたので、必然的に若いCAが中心になります。しかし、その時代であっても欧米のエアラインなどでは年配のCAが珍しくなく、筆者も海外の航空路線に搭乗した際に明らかに50歳を超えていると思われるCAにアテンドをしてもらったことがあります。
今では日本のエアラインもこうした流れになってきており、結婚したからといって自動的に退職するという発想にはなりません。その証拠のひとつとして、JALは経済産業省から「なでしこ銘柄」に指定されています。この「なでしこ銘柄」というのは女性が活躍できる環境が整っている銘柄(上場企業)を認定する制度で、JALがそれに認められているということです。
ANAについてももちろん制度が整っていないというわけではなく、2018年現在のデータとして約8,000人いるCAの中で3割程度の人が既婚者となっています。
結婚を機にCAを辞めようかと悩んでいる人に対して、先輩が「せっかくCAになったのだから続けられるように頑張って」と励ますというシーンも珍しくありませんし、それだけCAはエアライン各社にとって大切な人材であるということです。

自分の力だけではCAを一生の仕事にできない

結婚は自分だけでするものではなく、相手のあることです。自分だけが「CAを一生続ける!」と意気込んでいても、パートナーがそのことを理解してくれないと難しい部分があります。
そう言い切れる最大の理由は、居住地です。CAにはそれぞれ所属空港があり、その所属空港の近くに住むことが前提条件になります。福岡空港が所属ということであれば、福岡空港の周辺に住んでいる必要があるということです。
パートナーが同じく福岡で勤めている人であれば問題ないかも知れませんが、もし東京勤務になったといった場合など、居住地が一致しない時には問題が生じます。
せっかくCAになったのだし、その仕事を続けたいのであればという理由でパートナーがCAである妻の居住地から通える仕事に転職したという事例もあるので、やはりパートナーの理解が前提になっていることが分かります。

居住地が合わない場合は、どうするか?

先ほどはパートナーの理解が得られた理想的な事例ですが、現実はそうもいきません。むしろそうもいかないことの方が多いので、そうなると困ったことになります。
そこで考えられる選択肢は、別居婚(単身赴任)です。
単身赴任自体はそれほど珍しいことではないので、住む場所が一致しないというだけで退職しなければならない、もしくは離婚しなければならないといったことにはなりにくいでしょう。

実家も含めて、自分の周りの人をすべて味方にする気持ちが大切

パートナーに理解があるといっても、仕事と家庭の両立は一人でできることではありません。子どもがいるという場合であれば、それはなおさらでしょう。今ではエアライン各社の子育て支援制度が充実していますし、託児所を使いやすい環境になっていますが、仮に託児所に子どもを預けられるからといってもそこに誰が子どもを送り迎えするのか?といった現実的な問題も出てきます。
パートナーだけでなく、実家の身内やさらに範囲を広げて近所の人、ママ友といった人間関係も味方になってもらうというくらいの意識が必要です。
そんなこと本当にできるの?と思われるかも知れませんが、先ほどご紹介したANAのCAのうち3割を既婚者が占めているというデータに加えて、実はその中の1,800人は子どもがいるCA、つまりママさんCAなのです。この人たちはその両立をうまくこなしているわけで、こうした人たちの奮闘は心強い前例となっていくでしょう。
昔と違って、「子どもは女が育てるもの」という時代ではありません。子どもは夫婦だけでなく家族全体で育てるものというムードが定着してきているので、ライフステータスが変わってもCAを続け、一生の仕事にするということは決して難しくないのです。

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